飼育員ブログブログ

2009年6月9日(火)ご迷惑をおかけしています!

ニシゴリラが屋外の展示場で「なかなか姿が見えない!」と皆様よりご意見をいただいています。
本当にみにくいと思います。すみません。実はこれには理由があるんです。

ゴンは、数年前より蓄膿症を患い、鼻水をよく垂らしていて抗生物質を与えたり、鼻水や目ヤニの洗浄などを行ったりと懸命に治療を行っていました。ところが、4月の下旬ごろより、オスのゴンの顔面(特に両眼の上)がビックリするほど腫れ上がり、左眼上の傷口から大量の膿みが流れ出していたのです。なかなか薬の効果もあらわれず、膿みはなかなか治まることがありませんでした。そしてゴンも少し辛そうにしていました。

一方、4月の初めからチンパンジーの導入に伴って、類人猿舎がリニューアルオープンしたので、皆様からの注目度も上がるばかりです。
なんて間の悪いことでしょう!

そこで考えました。3室ある屋外展示場の中央グラウンドは、動物たちの精神的なストレスを和らげるために、植栽がうっそうと茂っています。ここにゴンとゲンキの2頭を出室させ、皆様からの視線を少しでも避けさせてあげようと・・・。
僕たち飼育員は、まず動物のことを1番に考えています(もちろん観客である皆様のことも考えているのですが・・・)。人相(ゴリラ相?)が激変してしまい、顔面の半分ぐらいに膿が流れ出して辛そうにしているゴンを、あまり人前にさらしたくないと願う”親心”として、何卒ご理解いただけたらと思います。
ただ、ここ1週間ほどは膿みの量もかなり減り、姿が見つけやすい西グランドの方に、出室させていますよ。

まだまだ、一進一退の病状が続くとは思いますが、西グラウンドにゴリラたちがいる時は、「ゴンちゃんの具合がいいんだなぁ~。」と思っていただければ幸いです。

そして、調子のいい日は、屋内展示室に入室した時に、できるだけ近くで餌を食べるように、ガラスのすぐ近くに餌をセットしておきますね。
皆様もゴンちゃんの症状が一刻も早く回復するように祈ってあげてくださいね!!

これからもニシゴリラをよろしくお願いします!

                 ニシゴリラ担当 長尾充徳