救護センターブログブログ

2023年9月2日(土)放野は突然に

6月初旬に持込まれた、ネットに絡まったホンドフクロウのその後です。

7月下旬は鞘に包まれた羽が伸びてきている状態でしたが、その後はゆっくりながらも順調に羽が伸びてきました。
飛び方を見ても、まずまずの合格点です。
このまま保護を続けていると、ホンドフクロウにとっては狭めのケージのため、かえって羽を傷める懸念が出てきます。
そこで、放野を京都府の担当部署にお願いすることにしました。

放野日までしばらく日数がかかることがあるので、まだ日はあるだろうと思っていたら、まさかの30分後 ( ;∀;)
大慌てで二人がかりで書類を作り、ホンドフクロウを収容する段ボール箱を作り、餌を食べさせました。
いつもなら放野の前日や当日の朝に、お腹いっぱい食べてもらうよう餌を用意するのですが、今回は時間がありません。
移動中に吐き戻すかもしれないという思いと、しばらく餌が捕れなくてもしのげるようにお腹いっぱいにしておきたいという思いを天秤にかけ、後者を選択しました。

救護された場所で放野してもらいますが、2ヶ月半も留守にしていたので、縄張りが乗っ取られているかもしれません。
でも土地勘はあるはずなので、たくましく生きていけるのではと思います。
慌ただしい放野でしたが、また1羽を野生に戻せてホッとしました。

長寿と繁栄を!

野生鳥獣救護センター よしかわ