救護センターブログブログ

2023年8月30日(水)コシアカツバメを放野しました♪

ここ最近は死亡や安楽殺の転帰が続いています。
(転帰とは、治療の結果、最終的にどうなったのかということです)
怪我をしていても元気そうだったのに、解剖検査の結果、脳がダメージを受けていたケースが相次ぎました。
骨折の疑いで持ち込まれたコシアカツバメも、どうなるのだろうかと気がかりでした。


コシアカツバメが救護センターに来たのは8月中旬。
右翼が少し下がっており内出血が見られたため、鎖骨か腱を傷めたのではと思われました。
自分から餌を食べることはなく、無理やり嘴を開けて食べさせていましたが、やがて自分から餌をついばむようになりました (*^_^*)

安静にしていたので少しは飛べるようになり、順調に回復していると思った矢先、突然の食欲不振 (>_<)
自分から餌を食べなくなりました。
このまま衰弱していくのかと心配でしたが、飲み薬と注射の治療が効いたようで、何事もなかったかのように飛び始めました!
救護センターの室内を何度もクルクルと旋回飛行を繰り返していました。
「獣医さんの前でもちゃんと飛ぶんやで」と言い聞かし、放野が決定しました。



園内放野の時間は午後4時。それまでにコオロギを次から次へと食べさせました。
入院生活で勘が鈍って思うように餌が捕れなくても、少しの間は過ごせるようにと思ってのことです。
京都の森で放野しましたが、田んぼのネットに引っかかることもなく、飛んでいきました。


コシアカツバメはツバメよりも渡りの時期が遅く、秋が深まる頃まで日本にいます。
それまでの間にしっかり食べて飛んで、筋肉を鍛え上げて渡りに備えてくれればと思います。

野生鳥獣救護センター よしかわ