救護センターブログブログ

2023年6月11日(日)ヒナを連れて帰らないで!

6月に入り、ヒナの問い合わせが増えてきました。
ここ数年は、「目の前にヒナがいるけれど、どうしたらいいか」と電話で訪ねてくれることが多く、ヒナの連れ去りが未然に防げているようです。

地面でじっとしているヒナは、フライングで巣から飛び出してしまったケースが多く、あたりを見回せば、親鳥らしい鳥がいることがあります。
木立や建物の隙間に巣がある場合、親鳥がヒナを巣まで運ぶことはできませんが、ヒナを安全な場所へ誘導して餌を運ぶ可能性が高いので、ヒナを見かけたら親鳥に任せておきましょう。
人がそばにいると、親鳥が人を警戒してヒナに近寄れないので、その場から離れてくださいね。

ヒナを助けてあげたい、ヒナが可哀想という気持ちから、ついついヒナを連れて帰りそうになる方もいらっしゃると思いますが、絶対にダメです!
連れて帰って育てた後、その鳥はどうなりますか?
餌の取り方も分からない、誰が天敵かも知らない、何も学んでいない状態で幼い鳥はどうやって生きていくのでしょうか?

ヒナを助けたつもりが、親鳥と引き離して誘拐のようなことになってしまう恐ろしさを知ってください。

野生鳥獣救護センター よしかわ