救護センターブログブログ
2023年6月5日(月)フルマカモメ
フルマカモメは本州の北部より北の海で見られる海鳥です。
救護センターでは初めて扱う鳥で、誰も見たことがありませんでした。
嘴の上にストロー状の鼻(管鼻)があり、翼がとても長く、オオミズナギドリの匂いがしました。
嘴の色や形から、どうやらフルマカモメだと分かりました。
(専門家の方にも写真鑑定をしてもらいました)
カモメという名前が付いていますが、ミズナギドリの仲間です。
北の海にいる鳥が何故、内陸の京都市内にいたのかは定かではないのですが、
台風並みの強風に巻き込まれたり、悪天候に見舞われたりして、迷って来たのでしょう。
左翼を骨折していました。
折れた骨がむき出しになった開放骨折です。
電線に引っかかったか、人工物に衝突して折れたのではと思われます。
関節の近くを骨折していたので、修復は難しく断念せざるを得ませんでした。
ミズナギドリ類は人が育てる環境の下では、自分から餌を食べないので、飼育には適しません。
翼の骨折を治療することもできず、飼育にも適していないので、やむを得ず安楽殺を選択しました。
力が及ばず、残念な結果になりました。
野生鳥獣救護センター よしかわ