救護センターブログブログ

2023年3月3日(金)幸せは突然に

このところ、持ち込まれた野鳥を助けられない日々が続いていました。
できる限りのことをしたけれど救えなかった命を思うと、本当にできる限りのことをしたのだろうかと省みる日々でした。
そんな中、嬉しいことに3羽が無事に自然に帰っていきました。


ホンドフクロウは衰弱していたところを保護され、3週間後に救護センターに持ち込まれました。
レントゲン撮影の結果、左の鎖骨を骨折していましたが、すでに癒着していました。
血液検査も行いましたが、肝数値やリン濃度が異常に高いことが判り、投薬と食事内容の改善を続けました。
体の状態が良くなったのに、全く飛ぶ気配がなく、止まり木の横移動しかしませんでした。
飛ばないのか、飛べないのか。
ヤキモキしていましたが、さらに広い部屋で放してみると、飛びました!
放野決定です。


トビは窓ガラスに衝突して地面に伏していましたが、いつまでたっても伏したままだったので、救護センターに持ち込まれました。
トビは死んだふりをすることがあるので、そのうち起き上がるだろうと思ったのですが、2日間も伏したままでした。
レントゲン撮影の結果、右の鎖骨が折れていたことが判りました。
テーピングもできない位置なので、このまま伏した状態で数日間安静に過ごしてもらうことにしました。
そして、満を持して広い部屋で放してみると、飛びました!
ホンドフクロウと同じく、放野決定です。

(参考写真)
オオミズナギドリは何らかの原因で、地上に降りてしまったようです。
とても長い翼をしているので、羽ばたいても地面を叩くだけで、飛び立てなくなっていたところを保護されました。
ケガもなく、ちょうどホンドフクロウとトビの放野が決まった日だったので、一緒に放野されることになりました。

もう春ですね。
嬉しいことが続きますように。

野生鳥獣救護センター よしかわ