救護センターブログブログ

2022年11月7日(月)オオミズナギドリ

11月5日、オオミズナギドリが2羽、相次いで救護センターにやって来ました。
折しも前日に、北九州と大阪からオオミズナギドリに関する問い合わせがあったので、あちこちでも保護されたのではと思われます。
この2羽はケガもなく、今日、無事に放野となりました。

オオミズナギドリは海鳥です。海の上では長い翼に風をはらみ飛び続けることができます。
魚を捕るために海に潜っても、波頭に乗ったり水面を蹴ったりして、風をとらえて飛び立ちます。
しかし、地上からはなかなか飛び立てません。
広げると両翼で120cmになる長い長い翼がアダとなり、地面につっかえてしまいます。
そして、飛べずにウロウロ歩いているところを保護されるのです。

オオミズナギドリは繁殖のために日本へやってきます。
京都府の日本海沖合にある冠島も、繁殖地の一つです。
秋になると、親鳥たちは幼鳥を残して、一足先に南へ渡っていきます。
(…なんで一緒に渡らないの?)
今年生まれの幼鳥たちは、11月頃から陸上ルートで南下し始めます。
(…なんで陸上? うっかり地上に下りたら、もう飛び立てなくなるのに)
と、ツッコミどころ満載の謎な生態をしています。

 マメアジを差し餌

強い風が吹いた翌日は、「オオミズナギドリが来るのでは…」と、ちょっとドキドキします。
11月にオオミズナギドリが来なかった年はないぐらい、毎年のこととなっていますが、今年はこの2羽だけでありますようにと願うばかりです。

野生鳥獣救護センター よしかわ