救護センターブログブログ
2022年3月8日(火)救護センター冬だより
国内で高病原性鳥インフルエンザが発生していたため,昨年の11月から一部の鳥の受け入れを中止していました。
2月には京都市内でも発生したので,すべての鳥の受け入れを中止しました。
そんな最中でも,以前から保護していた鳥で放野できた事例が3件ありました。
トラツグミです。
頭の羽がぴょこんと立っているのは,ここを打ったからです。見た目のインパクトよりも症状が軽く,3日後には放野できました。
トビです。
羽がすれてボロボロでした。羽を抜き,新しく生え揃うのを待ちました。よく死んだふりをしていたのが,印象に残っています。
(参考写真)
メジロです。
狭い鳥かごの中では,枝から枝へと軽快に飛び移っていました。しかし広いケージに移すと,壁を伝って登り,上から下へと飛ぶことしかできませんでした。「飛んでいるというよりは,落ちているのでは?」と疑問に思ったものです。
1か月が経とうとする頃には,水平飛行ができるようになり,飛距離も伸びました。「うんうん,いい感じ♪」
そしてついに,上方向に飛ぶ姿を目撃しました。「これは,いけるのでは!」
広い場所で飛ばせてみると,旋回飛行もでき,飛行能力が回復したことが確認できました。
このメジロは園内で放野したので,近くにいるかもしれませんね。
3月に入り,検査優先種1と2に該当する鳥以外は受け入れできるようになりました。(救護対象種に限ります)
これからの季節は,冬鳥が北へ帰り,夏鳥が南からやってきます。平地に来ていた鳥も山へ戻ります。
旅の途中でケガをしないよう,鳥たちの無事を祈っています。
野生鳥獣救護センター よしかわ