救護センターブログブログ

2022年1月21日(金)そばにいるよ トラツグミ

京都の森にある救護センター掲示板では,京都市内で見ることのできる野鳥を,随時紹介しています。
今回は,トラツグミです。

トラツグミは名前に「トラ」の文字があり,寅年にぴったりなヒタキ科の鳥です。

体全体にある黄褐色と黒のだんだら模様の虎斑にちなんで,この名前が付けられています。
全長は約30cm。ハトぐらいの大きさがありますが,薄暗い茂みの中や落ち葉の上では,虎斑は目立ちません。カサカサと落ち葉の音がして初めて気がつきます。
落ち葉をかき分けミミズや虫を探す姿を見つけられたら,どんな鳥か観察してみましょう。
シロハラの場合が多いのですが,たまにトラツグミに出会うこともありますよ。
 

救護センターにも1~2年に1羽ぐらいは保護されて,持ち込まれます。
去年は初めて救護センターで鳴き声を聞きました。
夜に鳴く鳥ですが,日中でも薄暗くなると鳴くそうです。
口笛のような音色で,「ヒョ~」と悲し気に鳴きました。
真っ暗闇の中でこの声を聞けば,不気味に感じることでしょうね。
平安時代には,夜な夜な御所に出没する妖怪の鵺(ぬえ)の声の主が,トラツグミと思われていました。

 
こんなに可愛い顔をしていますが,残念ながら美声ではないので,妖怪に間違われても仕方がなかったのかも…。
ちなみに鵺は,顔がサル,手足がトラ,体がタヌキ,尾がヘビをした妖怪です。
みんな動物園にいる動物ばかりですね。

トラツグミも動物園にいますよ。京都の森エリアにある野鳥舎で飼育展示されています。
今年はこのトラツグミがアニマル園長選挙に出ることになりました。
異色の候補ですが,救護センター出身のトラツグミなので,健闘を祈りたいですね。


トラツグミのカーナ,頑張ってね♪

野生鳥獣救護センター よしかわ