救護センターブログブログ

2021年9月13日(月)ホンドフクロウ,頑張っています!

9月7日のインスタライブ「園長さんとちょっとお散歩」で紹介したホンドフクロウのお話です。

ホンドフクロウが救護センターに運ばれてきたのは,8月下旬。
私も獣医も一目見て,「死んでいる…」と思ったほど衰弱していました。
両足が伸び切り,目も閉じていたからです。

脱水も激しく,羽の隙間にはハエやハジラミもいて,非常に厳しい状態でした。
注射や酸素化など,できる限りの処置を施しました。

      酸素化の様子。左の白い管から酸素が出ています。


寝たきりで体に力が入らず,うつむいて倒れたままでしたが,翌日には顔を上げることはできるようになっていました。


ホンドフクロウの体を起こして,膝の上でエサを食べさせている時に,何かに寄りかかれば少しは立てることに気づきました。そこで作ってみたのが,この箱です。止まり木も付けました。

先日の「園長さんとちょっとお散歩」インスタライブでは箱に入っている姿を紹介したので,「なぜ箱入り?」と英語での書込みもありましたが,フォロワーの方が答えてくださっていました。
まだまだ握力が弱く,箱に入れても止まり木に掴まっているのは僅かな時間ですが,寝たきりでいるよりも床ずれ防止に役立っているようです。

現在は,おすわりの姿を見せることが多くなってきました。


毎日,足腰のマッサージやリハビリを行い,運動機能の改善を目指しています。
足をしっかり掴んで保定すると,飛ぶ気満々で羽ばたいています。

ゆっくりではあるものの,良くなってきているように感じられるので,ちょっと嬉しいです。
このまま順調に進んでいきますように。

野生鳥獣救護センター よしかわ