救護センターブログブログ

2021年8月15日(日)7月の救護センター

7月は鳥類7羽と哺乳類1頭の持ち込みがありました。
トビ,ヤマガラ,チョウゲンボウ,ハクセキレイ,メジロ2羽,カワセミ,アオゲラ,そしてチョウセンイタチです。
そのうち放野できたのは,メジロとカワセミの2羽だけです。
あとは死亡と淘汰という結果になりました。
ヤマガラとチョウゲンボウはすでにブログに書きましたので,他の鳥について,ざっと触れたいと思います。

トビ(参考写真)

トビが動けなくなった原因は,トビ同士のケンカです。
とても痩せていたので,エサの取り合いをしたのかもしれません。死亡後に解剖したところ,腸管から汚泥のようなものが出てきました。栄養不良による循環不全でした。

ハクセキレイ

ハクセキレイは窓ガラスにぶつかり,飛べなくなっているところを保護されました。
おでこが剥げていたので,ここをぶつけたのでしょう。フラフラと右に傾きながら歩いていました。
神経症状が治まらず,亡くなりました。

メジロ(参考写真)

メジロは烏口骨を骨折し,飛べずにいました。その後,食欲が旺盛になるにつれ,少しずつ飛べるようになっていったのですが,突然死しました。
解剖したところ,肺出血を起こしていたことが分かりました。折れていた骨の先端が肺の近くにあったので,これが刺さったのだろうと推測されます。

アオゲラ(参考写真)

アオゲラは民家のガレージに飛び込んできて,そのまま動かなくなったので保護されました。見るからに状態が悪く,治療の途中で亡くなりました。解剖検査の結果,脳内出血が見られました。

7月は珍しく持ち込みが多かったので,1羽でも多く野生復帰させたいと思っていたのですが,叶いませんでした。
チョウセンイタチについては,後日改めて書きたいと思います。

野生鳥獣救護センター よしかわ