救護センターブログブログ
2021年6月10日(木)ツバメの巣
毎年この時期は,日々育っていくツバメのヒナを見るのが楽しみです。
こんな毛玉のような子たちが
だんだんツバメらしくなっていきます。
しかし,今年はどうしたことか,去年に巣があった場所をめぐっても,
一つも見かけません。
ツバメの数が減ったのだろうかと気がかりです。
そんなある日,「ツバメの巣が落ちたのですが,どうすればいいですか?」という問い合わせがありました。
巣のほとんどが崩れ落ちたけれど,ヒナたちは無事とのことでした。
巣に代わるものを作り,元あった巣の近くで,雨のかからない所に取り付けてもらうようお願いしました。
その後のやりとりで,親ツバメが代用の巣に気づいたことが分かり,一件落着となりました。
ツバメの巣は,田んぼの土や泥と枯れ草を唾液で固めて積み上げたものです。
乾くとコンクリートのように堅く頑丈になります。
しかしヒナがたくさん孵ると,成長するにつれてヒナの重みで巣が崩れることがあります。
こんな時に役に立つのが,カップ麺の容器です。
お椀の形をしていて,ハサミで細工しやすいので重宝します。
ツバメの巣が壁面に残っている場合は,容器を半円形に切り,巣をカバーするようにして,ガムテープなどで貼り付けます。
こんな感じです。
巣がほとんど残っていない場合は,容器の中に巣材やちぎった新聞紙などを入れて代用の巣を作り,元あった巣の近くに設置します。
容器が深くてツバメのヒナがすっぽり隠れてしまうようなら,ヒナの顔が見えるぐらいになるように容器を切って調節してください。
カップ麺の容器の他にも,お椀やザル,菓子箱なども使えます。
巣の下に新聞紙を敷いておくと,フン掃除が楽になります。
野生鳥獣救護センター よしかわ