救護センターブログブログ
2021年5月28日(金)イソヒヨドリ,新天地へ
2月から保護していたオスのイソヒヨドリのお話です。
ネズミ捕り粘着シートにくっついて,救護センターに運ばれてきたのですが,翼を骨折していることが分かり,長らくリハビリを続けていました。
水平方向には飛べるようになったものの,上方向には少ししか飛べず,放野を断念せざるを得なくなりました。
そのため,動物園で飼育展示されることになり,先日,野鳥舎に移りました。
骨折の後遺症で,右翼が下がっています。
しかしながら,野鳥舎に移るためには,いくつか関門があります。
難関の糞便検査はあっさりクリアできましたが,エサの切り替えには手こずりました。
救護センターと野鳥舎では,エサが異なります。
昆虫を食べる鳥には,救護センターではコオロギとミルワームを与えていますが,野鳥舎では主にすり餌を使っています。
すり餌は蛋白質が豊富な配合飼料ですが,野鳥にはなじみがないので,すぐには食べてくれず,時間がかかってしまいました。
野鳥舎には気の強いシジュウカラとヒヨドリがいます。
左:シジュウカラ 右:ヒヨドリ
先輩の鳥たちにいじめられやしないか,ちゃんとご飯にありつけるのか,箱入り息子を送り出す母のような気持で迎えた当日。
心配しながらイソヒヨドリを野鳥舎に放しました。
(;・∀・) ドキドキ…
(゜_゜) ええっ?!
一目散にヒヨドリのお気に入りの止まり木に陣取り,ヒヨドリを追いやる始末。
すぐにリンゴも食べに来たそうです。
( ̄▽ ̄) いや~,とんだ取り越し苦労でしたね~
救護センターにいたときは美しい声でさえずっていたので,野鳥舎でも美声を披露してくれることと思います。
種の保存展示課 よしかわ