救護センターブログブログ

2020年6月18日(木)そばにいるよ コシアカツバメ

京都の森にある救護センター掲示板では
京都市内で見ることのできる野鳥を随時,紹介しています。
今回は,コシアカツバメです。

ツバメが子育て真っ最中の頃に姿を見せるのが,コシアカツバメです。

5月中旬,今年は来てくれへんのかなぁと寂しく思う頃,
到着を知らせるようにチュリリと鳴いて電線に止まっています。

1羽来たかと思うと,すぐに2羽でやってきます。
オスが住居の目星をつけ,メスを連れてくるのではと思います。

私が住むあたりにはコシアカツバメの巣がいくつかあり,
スズメに乗っ取られたり,崩れて穴が開いていたりしています。
そんなお古でもメスが気に入れば,2羽で補修工事を始めます。
気に入らなければ,近くに新しく作ります。
今年も近所の巣を手直ししていました。

巣はツル首のある壺のような,徳利のような形をしています。
出入口は細長く,1羽が通れるぐらいしかありません。
安心安全な設計ですが,そのせいでヒナの姿はなかなか見ることができません。
ジクジグ,ジュクジュクと鳴く声が聞こえてくると,
ちゃんとヒナが孵ったと分かり,一安心。
やがてフンが落ちだすと,ヒナの姿を垣間見るチャンスが訪れます。

             「ちょっとだけよ」

巣立った後も,コシアカツバメは巣を出たり入ったりしています。
ツバメのように河川敷のヨシ原に集まって夜を過ごすことはなく,
いつまでも巣の近くにいます。
11月になってもまだいることもあり,もしや越冬するつもりでは…と思っていると
いつの間にか姿を消しています。
遅く来て遅く帰るのが,コシアカツバメの特徴です。

見た目もツバメとは少し違います。
腰のあたりが淡いレンガ色をしています。
それより目立つのが,お腹の細い縞模様。
シュッとしたカッコいいコシアカツバメです。

                               救護センター担当 吉川