救護センターブログブログ

2020年6月4日(木)オスと思ったら…

動物の話と思った皆さま,ごめんなさい。
植物の話です。

5月2日のブログで,雄花が咲いたオスの木と紹介したウリハダカエデは,
雄花と雌花が両方咲く,雌雄同株でした。


種ができていてビックリ (@_@)

ウリハダカエデは,まれに雌雄同株のものがあるそうです。
メスの木ほどたわわに種がついていないものの,
それでもカエデの仲間らしく,2個セットのプロペラ付きです。

種が熟すと,2個の種と種のあいだに,すき間ができてきます。
1個ずつ風に乗り,クルクルと回りながら飛んでいきます。
プロペラには細かい筋状のひだが入っています。
この微細な凹凸があるおかげで,気流に乗って遠くまで飛んでいけるのだとか。

種はアトリ科の野鳥の好物でもあり,イカル,シメ,ウソ,アトリが食べます。
肝心の種を食べてしまうので,種散布の邪魔をしていると言えますが
たまに消化されずにフンと一緒に出てくる種もあるらしく,広域散布に一役買っているようです。

冬の日のイカルとイロハモミジ

果たして,種が熟す頃には,どんな鳥がやってくるのでしょう。
種を食べにやってくる姿を見られたらいいなぁと思います。

                               救護センター担当 吉川