救護センターブログブログ

2020年4月23日(木)鳥って不思議5 鳥の目

 
小鳥の絵や写真はいつも横向きで,フクロウは正面を向いている。
なぜだろうと不思議に思ったことはないですか?

 
小鳥の正面顔はちょっとマヌケに見え,フクロウの横顔はちょっと変な感じになるからでは,と密かに思っています。
でもこれは,鳥の目の位置が違うから,そう見えるのです。
鳥の目の位置にどんな違いがあるのでしょうか。

フクロウやハヤブサなどの猛禽類は目が前向きについています。

後ろの方は見えないので,全体の視野は狭くなっています。
しかし,両眼で見たときに重なり合う範囲が広いので,物を立体的に見ることができ,獲物の姿を正確にとらえることができます。
猛禽類は両眼視野が広いのです。

その他の鳥は,目が横向きについています。
 
単眼で見える範囲は広く,後ろの方までよく見えています。
単眼ずつの視野を合わせると,
300度を超える範囲を見ることができる鳥もいます。
しかし,単眼で見える範囲が広いほど,両眼が重なる範囲が狭くなります。
自分を狙う天敵がそばにいないか,常に広い範囲を見回して,安全を確認しています。

鳥目(夜盲症)という言葉があるので,鳥は夜に目が見えなくなると思われていますが,そうではありません。
ニワトリは夜になると視力が落ちますが,ほとんどの鳥は夜も目が見えています。
夜行性の鳥もいますよね。
人が見ることのできない紫外線も,鳥は見ることができます。

                               救護センター担当 吉川