救護センターブログブログ

2020年3月27日(金)鳥って不思議3 羽

鳥の体には羽が生えています。
空を飛ぶ,体温を保つ,汚れや雨から体を守る,他の種類の鳥と見分ける,
メスに求愛アピールなど,羽にはいくつもの役割があります。

突然ですが,問題です。
ヒドリガモのメスは何羽いるでしょうか?
ヒドリガモのオスになったつもりで探してくださいね。

羽は形や役割の違いで,正羽,綿羽,半綿羽,糸状羽,粉綿羽の
5種類に分けられます。


正羽(せいう)は羽軸のある普通の羽です。
風切羽,尾羽,体羽などがあります。
翼に生えている風切羽は,空を飛ぶための羽です。
尾羽にはブレーキや方向転換の役割があります。


ふわふわした綿羽(めんう)は正羽の下に生え,保温と防水に優れています。
ダウンジャケットや羽毛布団などにも利用されます。
半綿羽(はんめんう)は羽軸の付いた綿羽です。
綿羽と同じように保湿性があります。


糸状羽(しじょうう)は羽軸だけの羽で,正羽の間や顔の周りに生えます。
写真のメボソムシクイの口ひげのようなツンツンした羽が糸状羽です。
センサーの役割をしています。


粉綿羽(ふんめんう)はサギやハト,フクロウにある羽です。
羽の先端が崩れて粉になり,この粉末で羽繕いをして水や汚れをはじきます。
粉綿羽は生え変わらず,伸び続けます。

鳥は年に1回以上,全身の羽が抜けて新しい羽に生え変わる換羽を迎えます。
鳥の種類によって,換羽の回数や期間が異なります。

風切羽は1本ずつ左右対称に生え変わります。
時間はかかりますが,飛べなくなることはありません。
しかし中には,一気に換羽する鳥もいます。
ガンカモ目やツル目の鳥です。一時的に飛べなくなってもエサは採れるので,
換羽の期間が短くて済みます。

救護センターにいるハヤブサは3月中旬から風切羽が抜けはじめました。
9月中旬までダラダラと換羽は続きます。

(答え)ヒドリガモのメスは3羽です。
ヒドリガモのオス5羽,オナガガモのオス22羽とメス11羽もいますよ。

                               救護センタースタッフ 吉川