救護センターブログブログ

2020年3月14日(土)そばにいるよ ウグイス

京都の森にある救護センター掲示板では
京都市内で見ることのできる野鳥を随時,紹介しています。
今回は,ウグイスです。

春はあけぼの。
それも趣があるけれど,やはりウグイス!
ホーホケキョのさえずりを聞かずして,春は訪れません。

ウグイスのさえずりを耳にする機会が多いのは,
ウグイスが一夫多妻制だからかもしれません。
オスは縄張りのあちこちでさえずり,メスを誘って繁殖します。
最大でメスが7羽いたという報告もあるほどです。
オスは子育てを一切せず,メスだけで育てます。
ヒナが巣立ったら,メスは別のオスと繁殖します。

オスは一度にたくさんのメスをキープ。メスは次々とオスをチェンジ。
鳥の世界でも珍しいこの関係は,
ウグイスがホトトギスに托卵されたり,ヘビに巣を襲われたりするので,
たくさん巣を作って卵を産む必要があるからだと考えられています。

ウグイスはヤブの中などが好きで,木々の葉陰にひっそりと隠れています。

上の写真では真ん中あたりにいますが,分かりますか?

では,この鳥は誰でしょう。

取り合わせが良いことを例えた「梅に鶯」という言葉があるので
ウグイスと思われがちですが,これはメジロです。

 こちらがウグイス。

ウグイスが梅の木にいるのを見たことはありませんが,
松の木のてっぺんと電線の上でさえずっている姿を目撃したことはあります。
開けた場所でさえずるのは,まだ相手が見つかっていなくて,
「僕はこんなに勇気があるオスだよ」と猛アピールしているのだと教えてもらいました。
美しい声で歌うウグイスにも色々と苦労があるんですね。

                               救護センタースタッフ 吉川