救護センターブログブログ
2020年3月2日(月)そばにいるよ ホンシュウジカ
京都の森にある救護センター掲示板では
京都市内で見ることのできる野生動物を随時,紹介しています。
今回は,ホンシュウジカです。
奈良公園のように公園内にいる場合もありますが,
通常は森林などに住んでいます。
季節により毛色が異なりますよ(^^)/
夏毛は赤褐色に白い斑点の鹿の子模様があります。
この写真で分かりやすく写っているお尻の白い部分は
尾鏡(尾鏡)とよばれます。
危険を察知した時は,その白い毛をパッと広げ,仲間に知らせます。
冬は雌雄とも白い斑点がなく,雄は濃い茶色で雌は灰褐色です。
白い斑点は子ジカにもありますよ。
子ジカの白い斑点は草むらの中で保護色として役立っています。
年に一度,4~7月頃に1子か2子の子ジカが生まれ
親ジカは子ジカを草むらに隠すのですが
隠している子ジカを偶然にも人に発見されたこと
に親ジカが気付くと育児をしなくなることもあります。
また,子育て中の母ジカは子ジカを守るため
攻撃的になるので気をつけましょう。
シカといえば大きな角を持つものを写真などで見かけたことはありませんか?
大きな角を持つのは雄ジカだけなのですが,はじめは一本角からはじまります。
うまれて2年目に一本角が生え,立派な角になるのは4年目のことです。
また角は毎年,生え変わっています。
どんなものを食べるかというと,笹などの草を食べます。
しかし草を食べつくすと木の樹皮を剥いだり,畑の農作物を荒らしたりするため
大きな被害となり,人間社会との軋轢が生じています。
シカの被害を減らすため防鹿柵(ぼうろくさく)などの対策をとっているのですが
柵をとびこえ畑のなかに侵入してしまうケースもあります。
「京都の森」エリアのシカ舎の近くにも防鹿柵があります。
シカが農作物などの被害の原因にもなっていることを,
実際に使われている防鹿柵を見て知っていただけたらと思います。
現在,シカは農作物の被害などの理由で救護対象から除外されており
受付していません。
救護センタースタッフ 長岡