救護センターブログブログ
2019年10月7日(月)花だより 22 ミズヒキ
ハクセキレイ
小さい花だから,お見逃しなく!
京都の森にある救護センター掲示板周りに限定した植物紹介です。
見過ごしてしまいそうな小さな花を中心にお届けします。
今回は,ミズヒキです。
ミズヒキはタデ科の多年草で,薬用植物でもあります。
夏の終わりごろになると,紐のように細くて長い花穂が伸びてきます。
この花穂が水引のように見えるので,ミズヒキという名前がついています。
しかも,上から見ると赤色,下から見ると白色。
紅白の色合いが祝儀用の水引を連想させます。
ミズヒキの花は,花びらとガクの区別がはっきりしない,
4枚の花被(かひ)で構成されています。
つぼみが紅白なので,咲いた花も紅白になります。
花は午後になると閉じていきます。
閉じるとつぼみのような姿になり,果実が熟すまで赤い色をしているので,
いつまでもつぼみが付いているように見えます。
でも本当は実なので,よく見ると白い雄しべがちょっと実の外に残っています。
つぼみには雄しべが出ていませんので,機会があれば見比べてくださいね。
どこにでも生えている草ですが,花の姿には侘びた風情があり,
茶花として人気があります。
和風にしつらえた庭にもよく植えられています。
救護センタースタッフ 吉川