救護センターブログブログ
2019年9月15日(日)そばにいるよ モズ
京都の森にある救護センター掲示板では
京都市内で見ることのできる野鳥を随時,紹介しています。
今回は,モズです。
モズを漢字で書くと百舌(百舌鳥)。
100枚も舌があるのではと思わせるほど,いろんな鳥の鳴きまねをします。
ウグイスやヒバリ,カワラヒワなどレパートリーは多く,
さえずりの合間に鳴きまねを織り交ぜます。
オス
秋になると「キーキーキー」とモズの高鳴きが聞こえてきます。
縄張りを主張する甲高い鳴き声です。
モズは肉食性の小鳥で,バッタ,カエル,ネズミ,小鳥などを,
小枝や有刺鉄線に刺す「はやにえ(早贄)」で知られています。
救護センターで保護した時も,エサのコオロギをはやにえにしていました。
はやにえをする理由には,冬用の保存食,刺して固定すると食べやすい,
縄張りの境界を知らせるなど,諸説あります。
モズは本能的に狩りをするので,たとえ満腹であっても獲物を見るとついつい,
はやにえをしてしまいます。
これってお腹いっぱいになってきたのに,ついついバイキングでおかわりをしてしまう心理と同じ? いや,違うだろうな。
小さな猛禽と呼ばれる獰猛なモズも,カッコウには托卵されてしまいます。
(托卵とは,他の種類の鳥の巣に,自分の卵を1個こっそりと産み付け,
その鳥に育てさせることです)
いち早く孵化したカッコウのヒナに,モズの卵が巣から蹴落とされているとも知らず,せっせとカッコウのヒナだけを育てる…。
托卵するほうも見破られることがあり,成功率100%ではありませんが。
鳥の世界も生きていくって大変なんですね。
メス
救護センタースタッフ 吉川