救護センターブログブログ

2019年7月10日(水)そばにいるよ ハシブトガラスとハシボソガラス

京都の森にある救護センター掲示板では
京都市内で見ることのできる野鳥を随時,紹介しています。
今回は,ハシブトガラスとハシボソガラスです。

普段よく見かけるカラスは2種類います。
ハシブトガラスとハシボソガラス。通称「ブト」と「ボソ」です。
嘴が太くてオデコが出っ張っているのがハシブトガラス,
嘴が細め (まあまあ太いんですけど) なのがハシボソガラスです。

ハシブトガラスは英名 jungle crow 。
ジャングルのカラスという名前が示すように,もともとは山や林にいました。
山間部の都市化に伴い,その環境に適応したハシブトガラスたちは,
エサにぴったりな生ゴミが豊富にある都市部へも進出し,
瞬く間に都会っ子になりました。
何でも食べますが,肉食傾向が強い雑食です。


風情ある京の街並みにも馴染んでいます。

ハシボソガラスは英名 carrion crow 。死肉を食べるカラスという意味です。
ハシブトガラス同様に,動物の死骸を食べる自然界の掃除屋さんですが,
どちらかといえば植物食傾向のある雑食です。


突然ですが,シルエットクイズです。私は誰でしょう? 答えは後ほど。

カラスはとても賢く,インターネットで検索すると,色々な行動が登場します。
(ハシボソガラスのほうが賢いのか,メディア馴れしているのか,ハシブトガラスの例はあまり見当たりません。)

クルミを車に轢かせて殻を割ったり,蛇口のレバーを下げて水を飲んだり。
(レバーを戻さないので,水が出っぱなしです!)
すべり台や雪の斜面ですべったり,ボール遊び,アンテナで大車輪など,
楽しく遊んでいるのだとしたら,スゴイです。

記憶力も良く,自分に意地悪をした人を覚えていて,
フンを命中させる意趣返しもできます。
知人の話ですが,車のボンネットに乗っていたカラスを追い払い,その場を離れて戻ってきたら,フロントガラスの運転席側にフンが付いていたそうです。
その程度で済んで良かったね,と思いました。

ヒナに近づこうものなら,突かれまくりますので,ご用心を!
(地面にいてても,ヒナはそっと見守ってあげてくださいね)

シルエットクイズの答えは,ハシボソガラスでした。

                               救護センタースタッフ 吉川