救護センターブログブログ

2019年5月10日(金)河原鶸


カワラヒワです。
くちばしの付け根に古傷があります。
何だか眉間の刀傷のような…。
「天下御免の向こう傷。パッ。」
このカワラヒワを見るたびに,旗本の早乙女さんの決め台詞が浮かびました。

それはさておき,カワラヒワはアトリ科の小鳥です。
種を食べる鳥はエサを置いておくと,パクパク食べてくれることが多いのですが
この子は手付かずのままでした。
なんで? 美味しい種がいっぱいあるのに (~_~;)

物は試しと,コオロギの中身を絞り出して口元にもっていくと,食べる食べる!
昆虫食の鳥と見まごうばかりの食べっぷり。

でもやはり,種子食の鳥だから,草の種の味を覚えてもらわないといけません。
コオロギにあわ玉をまぶしたり,タンポポの種をまぶしたりしながら
エネルギー補給のため,どんどんコオロギを食べさせました。
時間はかかるかも知れないけれど,徐々に本来の食性に近づけていこう!
と思っていたら,一晩で種子食になっていました。

 種うまし~

なんで? あわ玉のついたコオロギを渋々食べていたのに。
味覚の扉は突然,開かれるの?
何はともあれ,種の美味しさに目覚めてくれて良かったです。


すっかり元気を取り戻したカワラヒワは,無事に放野されました。

                        救護センタースタッフ 吉川