救護センターブログブログ
2018年10月3日(水)そばにいるよ ムクドリ
京都の森にある救護センター掲示板では
京都市内で見ることのできる野鳥を随時,紹介しています。
今回は,ムクドリです。
ムクドリは全長24cm。
スズメより大きく,ヒヨドリよりも小さく
野鳥の大きさを目測するときの「ものさし鳥」となっています。
ずんぐりむっくりだからムクドリかと思いきや
ムクノキの実を食べるので,ムクドリだそうです。(諸説あります)
木の実だけでなく,草の種や昆虫も食べる雑食です。
かつては「農林鳥」と誉めそやされるほどの益鳥でした。
田畑の害虫をたくさん食べてくれたからです。
農村部の鳥だったからか,「田舎者」の隠語にもなっていました。
小林一茶は
「椋鳥と人に呼ばるる寒さかな」という句を残しています。
江戸では冬に出稼ぎに来た人々のことを
ムクドリのようにやかましい田舎者と揶揄していたようで
冬の寒さにも増して,田舎者と侮られる辛さも伝わってきます。
ムクドリは今や都会の鳥です。
あまりにも身近な,身近すぎる存在だったので
わざわざ写真を撮ることもなく過ごしてきました。
誰かに写真を借りようと思ったら,誰もが同じように思っていて…。
扱いが雑でごめんね,ムクドリさんたち。
写真を撮りに行ったけれど,こんなのしか撮れませんでした。
身近な鳥のはずなのに…。
掲示板の前庭には,タデ科のシロバナサクラタデが咲きだしました。
漢字で書くと「白花桜蓼」です。
雌雄異株ですが,地下茎で増えていくので
わざわざ雄花が咲く草と,雌花が咲く草に分かれているのが不思議です。
救護センタースタッフ 吉川