救護センターブログブログ
2018年1月3日(水)オオバン
新年明けましておめでとうございます。
救護センターでは,新年2日から通常どおりの受付を行っています。
今年も皆様のご支援,ご協力をよろしくお願いします。
さて,去年の受付最終日にオオバンが持ち込まれました。
口から出血していたので,肺から出血か!? と緊張が走りましたが
くちばしの先がちょっと折れて出血していたと判明し,胸をなでおろしました。
今では状態も良くなり,カモ用のリハビリケージで放野を待っています。
オオバンは京都府のレッドデータブックでは準絶滅危惧種になっています。
以前はあまり見かけることはありませんでしたが,年々数が増え
すっかりおなじみの冬鳥になってきました。
クイナ科の鳥の中では泳ぎが得意で,川にちゃっぷちゃっぷ浮かんでいます。
ずんぐりとした黒っぽい水鳥なので目立ちにくいですが
動物園に隣接する噴水池にも来ているんですよ。
大阪のビジネス街,淀屋橋の堂島川でも目撃!
泳ぎが得意なわけは,足が弁足だからです。
太くて長い足指に,木の葉のようなビラビラの水かきが付いています。
ブログ『秋の夜長の昔話』で紹介したカンムリカイツブリと同じタイプですね。
額にある額板(がくばん)とくちばしが白いのも特徴の一つです。
英語圏ではオオバン(coot)を使った『 as bald as a coot 』という成句があります。
「すっかり頭部がツルツルになって」という意味ですが
額板が白いから,羽が抜け落ちてしまったように見えるのかな。
救護センタースタッフ 吉川