救護センターブログブログ

2017年10月4日(水)青二才

青二才。
経験を積んでいない若い男性を見下していう言葉ですが
失礼ながらこの子を見て「ピッタリかも」と思ってしまいました。

blog20171004_1 きょとん顔♪

オオルリのオスの若鳥です。
まだらに青いし,2歳以下だし(ー。-)
(青二才の青は未熟,二才はボラの幼魚を指します。諸説あります。)

オオルリの幼鳥は茶色っぽい柄です。
blog20171004_2 

この頃はまだ雌雄の区別もつかないばかりか
キビタキのヒナにもよく似ています。
羽が生え変わって(換羽),成鳥になっていきます。

春に生まれたヒナが同じ年の秋までに全身換羽して,
成鳥と同じ羽になる鳥もいれば,そうでない鳥もいます。
オオルリのオスのヒナは幼鳥から若鳥になるときと,
翌年の夏羽になるときに,部分的に羽が生え変わるので
まだらに青いのです。
成鳥のような美しい青い鳥になるには,2年ぐらいかかります。

飛べない鳥としてオオルリの若鳥は保護され,救護センターに来ました。
レントゲンでは骨折が確認できなかったものの,やはり飛べずに
地面近くの止まり木をパタパタ飛び移るだけでした。
だけど2週間後に,急に飛べるようになっていたのです(^_^)/

何か呪縛が解けたのでしょうか?
経験豊かな大人の鳥なら「よくあること」と気にも留めなかったことにつまずき
「もうアカン,飛ばれへん」と思い込んでいたのでしょうか。

とにもかくにも,ギリギリ渡りに間に合う時期に放野できて,何よりでした。
経験を積んで,来春に京都の山に戻ってきてね♪

       救護センタースタッフ 吉川