救護センターブログブログ
2015年3月20日(金)フクロウの放鳥
11月に「建物近くの排水溝でうずくまっていた」とフクロウが保護されてきました。
外傷はありませんが,両足を投げ出したままで力が入りません。
刺激を与えても反応が鈍く,麻痺している状態でした。
恐らく建物に衝突したのではないかと推測しています。
投薬を開始しましたが,このフクロウはなかなか回復が見られず,時間がかかりました。
足が麻痺しているため立つことができず,自力で餌を食べられません。
しばらくは,強制給餌です。
捕まえるたびに嫌がって抵抗しますが,食べてもらわないと死んでしまうので,仕方ありません。
投薬開始から10日ほどして,足は不自由なままですが,小さく切った餌を自力で食べるようになりました。
しかし,まだ十分な量を自力で食べられないので,足りない分は強制給餌しました。
3週間ほどすると,止まり木に止まれるようになりました。
しかし,「握る」というより「乗る」といった感じで力がありません。
その後も投薬が続き,約2ヶ月間たち,屋外でリハビリすることに!
棒のように投げ出していたままだった足が,ここまで回復するとは・・・。
その後,ある程度飛ぶことができるまで回復したため,放鳥することになりました。
3ヶ月,長い入院になりました。
野生の勘など鈍っているはずですが,上手く生き抜いて欲しいです。
救護センタースタッフ森本