救護センターブログブログ
2014年10月3日(金)粘着シートにかかったノゴマ
5月下旬に
"ネズミ捕りの粘着シートにかかった"ノゴマが保護されました。
ノゴマは地面付近で生活し,地上をピョンピョン飛び歩いて
昆虫などを食べています。
夏鳥として東南アジアから北海道にやってきます。
本州には春と秋に通過するため,旅鳥として公園のやぶなどにいることがあります。
北海道へ渡る途中に
粘着シートによってその旅が中断されてしまったのです。
今回は,粘着シートにくっついた鳥の対象方法
について紹介したいと思います。
まずは無理にシートからはがさずに,粘着剤に
ベビーパウダーや小麦粉などをふりかけ,
それ以上被害を広げないようにします。
次に鳥の体についている粘着部分に粉をかけ,
すこしずつ…すこしずつシートからはがしていきます。
粘着物が少しでもついていると上手く羽を広げることができず,
飛ぶことができないので,
その後2・3日に一回,また同様の粉をふりかけ,
飛ぶことのできる羽になるまで,粘着物を優しくこすりとっていきます。
気を付けていただきたいのが,シートからはがれないからといって
羽をハサミなどで切ってしまうことです。
切ってしまった羽は抜いて,新しい羽を生やさないといけないので
長い時間を要することになってしまい,鳥への負担も増えてしまいます。
今回来たノゴマは,幸い粘着物がそれほどついていなかったのですが,
粘着物がたくさんついてひどい場合は,羽にサラダ油をしみこませ,
粘着物となじませるようにぬぐっていき,
その後キッチン用の中性洗剤などで,その油を落とす
作業をしなければなりません。
ですが,小鳥の場合は体が小さいので
この作業は大きな負担となってしまうため,
できないことが多いです。
対処方法について紹介しましたが
このような事故が起こらないようにすることが一番です!
粘着シート等を使用されている方
設置場所等,今一度確認をお願いします。
p,s ノゴマは無事放鳥されました。
救護センタースタッフ 勝見