救護センターブログブログ
2013年2月8日(金)フクロウ
フクロウが持ち込まれました。
救護センターには,毎年数件の持込みがあります。
今回のフクロウは窓ガラスにぶつかったようで,脳震盪を起こしていました。少し痩せていましたが,餌をよく食べ元気になったため,放野することが出来ました。
フクロウは,九州以北に留鳥で,集落周辺から標高の高い山地まで幅広く生息しています。身近にもいるはずですが,夜行性なので,姿を見ることは難しいと思います。
今回は,フクロウの特徴を紹介します。
耳です。
羽で覆われているため,外からは、見ることが出来ませんが,こんな形をしています。顔に対してすごく大きな耳をしています。写真では,わかりにくいですが,左右の耳の位置が少し違います。右耳は目の横で,左耳が目より少し下の位置に耳の穴があります。わずかな違いなのですが,左右の聞こえ方の時間差で,獲物の距離と方向がわかるといわれています。
羽です。
カモなどは,尾脂腺から出る油を羽にぬり,水をはじくことができますが,フクロウは,尾脂腺が発達していません。そのかわり,粉綿羽(ふんめんう)という特殊な羽毛があり,その羽毛からでる粉で,水や汚れから羽を守っています。(ハトにもこの羽毛があります)
フクロウの羽は,柔らかく風の抵抗が少ないようにできています。羽の形も,他の鳥と比べると形が違います。
スズメの羽です。
ドバトの羽です。
フクロウの羽だけ切れ込みが入ったようになっています。これも風の抵抗を減らすためです。
風の抵抗を減らすことで,羽音がしないようになっているのです。フクロウは,夜に狩をするため羽音がしない方が好都合です。
足や,顔にも特徴があるので,また紹介しようと思います。
救護センタースタッフ 村上