生き物・学び・研究センターブログ
2024年8月19日(月)(チンパンジーのお勉強)タカシ、1から17までに挑戦
チンパンジーの勉強部屋です。
床に木の葉が散らかっているのは、ロジャーが木の枝を持ち込んできたからです。(その後、部屋を出ていきました)
タカシだけ、勉強せずに、ぼーっと座っていました。
ジェームスは1から13までの数字を順番に押していく問題をしていました。正解率は40%~50%くらい。この日はとくに悪かったようです。
ジェームスは、自分からモニターを離れて、横にいたタカシがジェームスのいた場所に入りました。
タカシの画面を見てください。数字の17が見えます。少し前まで、1から16までの問題を勉強していましたが、今年に入って成績を伸ばし、ついに合格の基準(100問中75問以上正解が、2回連続すること)に達したので、チンパンジー、ゴリラを通じて、初めて1から17までの問題を体験することになりました。
チンパンジーのタカシは、2009年から数字の勉強を始めました。当時、一緒に始めたチンパンジーの中でいちばん覚えがよくて、他の個体よりも早く、多くの数字を覚えてきました。勉強を始めて10年目を過ぎたころから成績の伸びが止まり、本人のやる気も落ちていたのですが、この1、2年は少しやる気が出てきたのか、勉強に参加することが多くなり、それに合わせて成績も少しずつ伸び始めました。ニイニが2023年には1から15までの順番を覚えて、ほとんどタカシに追いつくようになると、その頃16までの勉強をしていたタカシの成績も上がり始め、ついに1から16までの順番を覚えて、またニイニを少しリードしたのです。
一方のニイニは、1から16までの問題に向かっています。
ニイニの画面をクローズアップすると、16の数字が見えます。今、正解率は60%程度。ここ最近は安定していて、ちょっと成績の伸びが見られません。
ニイニのやる気はあんまり落ちていなくて、他のチンパンジーたちと比べるとたくさんの問題数をこなしているので、いずれ近いうちにまたタカシに追いつくと思います。(タカシは、問題が難しくなったと感じたようで、またやる気が落ちてしまったように見えるので。)
YouTubeの京都市動物園公式チャンネルでは、チンパンジーやゴリラたちのお勉強で見られたエピソードを公開しています。この日のエピソードは、こちらでご覧いただけます。