生き物・学び・研究センターブログ

2024年5月27日(月)(テナガザルのお勉強)シロマティーはいつ鳴くか

今年の3月から、テナガザルのシロマティーのところに「お勉強セット」をもっていくようになって、はや2か月が過ぎました。この間の様子は、2回ほど、ブログやYouTubeでお知らせしてきました。

テナガザル シロマティー 2年半ぶりのタッチ(2024年3月16日(土)生き物・学び・研究センターブログ)

(テナガザルのお勉強)シロマティーの流儀(2024年5月2日(木)生き物・学び・研究センターブログ)

この間に、シロマティーが勉強に参加してくれやすいときと、「あまりやってくれなさそうだな」というときが、わかってきました。テナガザルのお勉強に限らず、チンパンジーでもゴリラでも、「お勉強」は本人がやる気のあるときだけやってくれればよくて、ごほうびのリンゴ片は使っているものの、ごほうびで誘ってやってもらっているわけではありません。

さて、この日のシロマティーの様子です。

この日は1から4までの数字を順番に触れる問題でスタート

このレベルであれば、シロマティーは簡単にできます。

10問中9問正解でした。

この後、数字をふたつ増やして、1から6までの問題にしてみました。

手前のパソコンの画面と同じ画面が、シロマティーが向かっている画面に映されています。

この問題が始まると、とたんに画面に触れずに「フーッ、フーッ、・・・」と鳴くことが増えました。

両手を網にかけて、鳴く態勢のシロマティー

このブログで何度も紹介しているように、シロマティーとの間で、「フーッ」と5回鳴いたらごほうびのリンゴ片を1個あげる約束になっています。ふだんなら、1個もらえば、次は問題を始めてくれるのですが、この日はごほうびももらっても、また「フーッ、フーッ、・・・」と鳴き始めました。

この日シロマティーは、1から6までの問題を10問やる間に、24個のごほうびを、鳴いて手に入れました。

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簡単な問題だと、自分で問題をやってごほうびを手に入れ、問題が難しくなると、鳴いてごほうびを手に入れるやり方に切り替えるようです。ただし、1から6の問題でも、シロマティーはよく出来ています。この日は10問中9問正解でした。 意図的にというよりも気分で切り替わるようです。

YouTubeの京都市動物園公式チャンネルでは、「お勉強」で見られたエピソードを公開しています。この日のエピソードは、こちらでご覧いただけます。

(テナガザルのお勉強)シロマティーはいつ鳴くか


田中正之