生き物・学び・研究センターブログ
2024年3月16日(土)テナガザル シロマティー 2年半ぶりのタッチ
シロテテナガザルのシロマティーは、新型コロナウィルス感染症によるパンデミックが起こる前までは、京都市動物園のチンパンジーやゴリラと同じように、サル舎の屋外運動場で「お勉強」に参加していました。
感染防止対策として、テナガザルの運動場の一部を観覧中止としていたことから、そのエリアを使う「お勉強」も中断していました。すでに観覧中止の措置は解除されているので、今年の春から再開しようと考えています。 しかし、肝心のシロマティーが覚えたことを忘れてしまっていたのではどうしようもありません。
2024年3月11日の休園日、久々にシロマティーの前にタッチモニターを置いてみました。
最後に「お勉強」をしたのが2021年9月30日だったので、2年半ぶりになります。この時の様子は、
2021年10月11日(月)のブログ「テナガザルとマンドリル」でお知らせしていました。
柵越しにタッチモニターを提示すると、すぐにシロマティーが寄ってきてくれました。しかし、「フー、フー、・・・」と鳴くばかり。(前回のブログを読んでみると、そのときと同じだったことがわかりました)
※以前に「お勉強」をしていたときには、問題の正解不正解とは関係なく、5回鳴いたらリンゴ片を1個あげていたので、そのことを覚えていたようです。
そして、画面の中に提示された白い〇(まる)にさわったのです。
白い○は、自分から問題をスタートさせる合図のようなもので、〇をさわると、画面に数字が表れ、その数字を順番にさわっていくと「せいかい(正解)!」という画面と、チャイムが鳴るようにプログラムされています。
〇は押したものの、数字の1はさわらず、「フー、フー、・・・」と鳴いてはリンゴをもらうことを繰り返すシロマティー。やっぱり忘れてしまったのか? いや、画面が反射して見えないのカモ? と心配になっていました。
しかし約2分半たった時、やっと数字の1をさわってくれました!!!
この後は、簡単な問題から始めたこともあり、以前のように「お勉強」に参加してくれました。
1から4までの問題も大丈夫そう。
さらに数字を増やしても、問題なくできたので、とうとう1から6までの数字を順番にさわっていく問題に挑戦。
このとき、勉強を開始して30分ほどたったころでした。シロマティーは突然、ふいっとモニターの前を離れて行きました。問題が面倒になったのか、たんに飽きたのかはわかりません。これも以前と同じです(^^;
どうやら「みんな忘れてしまったのでは?」という心配は杞憂に終わりそうですが、あと何回か、お試しでシロマティーを「お勉強」にさそってみようと思います。
この日の、初めて数字の1を押すまでの緊張感あふれる映像を、YouTubeの京都市動物園公式チャンネルにアップしましたので、よろしければご覧ください。