生き物・学び・研究センターブログ
2023年12月16日(土)センターの日誌029 注連飾り
生き物・学び・研究センターは、動物園内にある、教育と研究を行う部署です。
このブログでは、動物園にあるけど飼育ではない、センターの業務をご紹介しています。
先日の脱穀で出た、大量の稲わら。
動物のエンリッチメントの道具や、田んぼの土壌改良、畑のマルチングに活用しています。
今回は、精華大学の実習の一環で、稲わらを使って注連飾りを作りました。
今年はキヌヒカリとミドリモチを育てたのですが、そのうち丈の長いミドリモチのわらを使いました。
先生の指導の下、わらを叩いて柔らかくするところから始めます。
余計な葉を取り除いてから3束に分け、うち2束の根元を縛ってから、各々にねじっていきます。
更にその2本をねじり合わせてわらで留め、形を整えて、残り1/3で作ったサゲをつけて完成。
わらとわらの間に隙間が多いなど改善すべき点はあるものの、なんとか完成しました。
注連飾りは、地方によって、形、飾りつけ、飾る時期などに色々なルールがあるとされます。
今回作ったものは、「玉飾り」と「輪飾り」の中間に当たるものでしょうか。
飾り物としては、和紙でできた紙垂(シデ)、ダイダイ、ウラジロ、扇、木札などが良く見られます。
昔、年末に、祖父に連れられて山でウラジロの葉を探したことを思い出します。
子供心には形が似たワラビでも良いじゃないかと思っていましたが、裏が白いことから、「清廉潔白な心で」「白髪になるまで長命に」などの願いが込められているようです。
その他、水引がついたり、ヘビやカメを模していたりと、形は様々。
京都では、松竹梅を表現する注連飾りもあるとか。
お住まいの地域の注連飾りを調べてみると、面白い発見があるかもしれません。
今回作った注連飾りは、両エントランスに加え、園内1か所に飾る予定です。
新年は1/2から開園していますので、どこに飾られているか、是非園内を探してみてください。
土佐