生き物・学び・研究センターブログ
2022年4月24日(日)「野生動物学のすすめ2022」を開催しました。(その2)
「野生動物学のすすめ2022」を開催しました。(その1) のつづきです。
4月9日午後のプログラムは,「動物園から目と鼻の先にある東山の豊かな自然を再発見する」
と題してお二人の方にお話ししていただきました。
(当日,参加者の皆さんに配布した資料の一部です)
お1人目は,法然院森のセンターを運営されている,フィールドソサイエティー代表の久山喜久雄さん。法然院の裏の山で京都市動物園と協同で自動撮影カメラを設置して,森にすむ動物の調査をしています。その調査で見られた多様な動物の映像を紹介していただきました。
もうお1人は,京都大学地球環境学堂助教の貫名涼さん。「京都伝統文化の森プロジェクト」にも加わっておられます。研究者の視点から,京都盆地の自然とその成り立ち,そして現状にいたる道のりについてご自身の調査結果を交えてお話しいただきました。
お二人の話を聞いて,少しの時間でしたが,会場のみなさんと「東山の自然,東山の森」について話し会いました。東山の森は平安京以来,長く京都の町の人が利用してきた里山でしたが,近年では森の資源が利用されなくなり,人の入らないうっそうとした森に変わっています。私たちはどうすればよいのか,どうしたいのか,立場によって考えが変わります。「自然」とは何かを考えさせられた時間でした。
田中正之