生き物・学び・研究センターブログ
2022年1月12日(水)ゲンタロウ:好不調の波について
ゴリラたちの日々の成績は,コンピュータに記録されます。
人間でも同じだと思いますが,好不調の波があって,調子のいいときには一気に成績があがる反面,調子の悪い時には同じ個体とは思えないほど全然できなくなる時期があります。
ゲンタロウの場合,2020年11月ごろが好調な時期で,この時期に1から15までの勉強の成績が合格レベルとしている正解率75%に届きました。
ところがその直後,12月になると,驚くほど成績が下がりました。
どれくらい下がったかというと,正解率25%まで落ち込んだのです。
何か原因があったかというと,とくに見当たりません。
何かあるとしたら,この前のブログでも書いた通り,冬になると,牧草のイタリアンライグラスが餌のメニューに加わり,それでけっこう満足してしまって,わざわざ勉強でリンゴひとかけらを得ようとは思えなかったのかもしれません。
もうひとつ関係があるのかないのか,不明ですが,ちょうどその頃,キンタロウが勉強を始めていて,1,2の数字の順番を覚えようと頑張っているところでした。
勉強に付き合っているとき,「放っておいても自分でできるお兄ちゃん」と,「新しく勉強を始めて,まさに今,新しいことを覚えようとしているちびっ子」と,どちらに力を入れたかと言われたら,後者の方だろうなと思います。
つまり,明確に意識してはいませんでしたが,ゲンタロウよりも,キンタロウに熱心になっていたのでしょう。
とは言っても,意地悪をしてごほうびのリンゴを減らしたわけでもないし,正解したときにごほうびが出る仕掛けは,コンピュータで制御しているので,間違いなく届いているはずです。
さらに不思議なのは年が明けて1月になると,成績は50%前後に回復したのです。
ゲンタロウの成績が下がったので,それまでより気に掛けるようになっていたのでしょうか?
さて,その後のゲンタロウは,3月,4月に正解率が30%くらいまで落ち込む時期はありましたが,その後回復して,安定して50%~60%くらいをキープしています。
合格基準の75%には届かないので,もう1年半ほど1から15までの問題に向かっています。
ゲンタロウにもう一度好調の波がくることがあるでしょうか。
その間に,キンタロウは,やる気満々で1から6までの順番を覚えてしまって,もうすぐ7までの順番も覚えてしまいそうです。 2021年1月のキンタロウと,すぐそばで食事を続けるモモタロウ。
そういえば,モモタロウもキンタロウとほぼ同じ時期に1から7までの勉強に進んだのですが,全然できなくて,やる気があんまり出ないまま,成績は低空飛行を続けています。
このままいくと,キンタロウがモモタロウを追い抜くのはもう間もなくだと思います。
田中正之
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