生き物・学び・研究センターブログ

2021年1月10日(日)2020年の通信簿(ゴリラ編)

「チンパンジー編」で時間を使いすぎて年を越してしまいましたが,ゴリラ編も書いてみます。

まずゴリラ一家のお父さん,モモタロウ。

この写真では画面に向かっていますが,,,

あんまりやる気を見せてくれなくなりました。
ちまちまと小さな食べ物片をもらうより,豪快に草や葉っぱを食べているのがお好みのようです。
数字の勉強は,1から6までの順番を覚える問題をやっていますが,だいたい正解率60%くらいで落ち着いています。


でもモモタロウの良いところは,自分が興味が無かったら,子どもの邪魔をあんまりしないところ。

おかげで,モモタロウがいる部屋で,キンタロウがお勉強の挑戦する,なんてことができています。
モモタロウが部屋にいると,兄のゲンタロウは弟の邪魔をしに入ってこないので,キンタロウはじっくり勉強に取り組むことができます。
まったくしないわけではないので,勉強のモニターを独占してしまうこともなく,適度に子どもたちにチャンスをあげるという,一見とてもよい父親になっています。

勉強にやる気を見せないという点では,母親のゲンキの方がさらに上手。
ひたすら周りにある草や葉っぱの「ごはん」を食べるのに夢中で,わざわざ勉強してごほうびをもらおうという気はないようです。
その分,お母さんのそばで,リラックスしてキンタロウが勉強できる環境ができあがっています。


まだしばらくは,キンタロウのお母さんとして,お勉強の方はお休みかな。

ゲンタロウは昨年12月で9歳になりました。
体重も70kgを超えて,お母さんのゲンキと体格的に変わらないほどになりました。


数字の勉強は,1から15までの問題に挑戦中。チンパンジーのタカシと並んで,京都市動物園のトップランナーです。成績もタカシと同じ60%~70%くらい。

どちらが先に抜け出すか,楽しみです。

そして,昨年12月に2歳になった,キンタロウ。


先ほどから,何度か登場していますが,タッチモニターを使った勉強のやり方を覚えて,小さいからだをいっぱいに使って,1と2の順番を覚える問題に挑戦しています。


チンパンジーの2番目の子どもロジャーと同じく,兄がいると邪魔されるので,いつでもできるわけではありませんが,勉強のモニターが空いたらすかさずやってくるので,もうすぐ1,2の順番は覚えられそうです。

残念ながら,昨年から新型コロナウィルス感染症の拡大防止のため,「ゴリラのおうち」の屋内観覧エリアは利用できなくなっていますが,ゴリラたちは幸いなことに健康で過ごせています。
今しばらくは,屋外グラウンドでの様子しか直接はご覧いただけませんが,ゴリラたちのゴリラたちの健康と安全のため,ご理解をいただけますようにお願いします。


田中正之