生き物・学び・研究センターブログ

2020年9月14日(月)3か月ぶりのサル舎でのお勉強


新型コロナウィルス感染症感染拡大防止対策で,サル舎のお勉強場所が閉鎖区画になってから,公開での「お勉強」は中断しています。
それでもテナガザルやマンドリルたちに忘れられないように,休園日に実施したりしていたのですが,その後,暑すぎたり時間の余裕がなかったりして,夏の間ずっとお休みしていました。

暑さもおさまってきて,ようやく休園日の今日,約3か月ぶりに「お勉強」をやってきました。

始めるまで少し時間を要しましたが,始めると以前とそんなに変わらない様子で問題を解くベンケイ。


でも,しばらくすると疲れたのか,「お手上げ」のポーズ。

このポーズの意味は,勉強の画面におおいかぶさって画面を見えなくして,しかも画面に触る手は格子を握っているので,「勉強できません(しません)」という意志を表しているようです。

そして,ベンケイが席を立って離れたすきに,やってきた息子のヨシツネ。

何かもらえることを期待した目をしていますが,残念ながら,この子はタッチモニターにさわればいいことが起こる,という学習ができていません。ただ座って待っているだけ。

そのうち,ベンケイが帰ってきて,追い払われる。


戻ってきたが,勉強はしないベンケイ。

モニターの正面に座らず,手は格子を握っている。
勉強はしたくないけど,この場所は他の個体にはゆずらない,と主張しているようです。

やる気がないようなので,オネさんと交代。

何もしないと,オネさんを追い出してモニターの前に居座ろうとするので,離れたところにリンゴやニンジンのかけらを放ってやって,その隙にオネさんに問題をやってもらいます。

そして,もう一度,ベンケイと交代。

したと思ったら,やおら立ち上がり,カメラに手を伸ばしてきた!

左上の舌のような赤い部分は,ベンケイの鼻です。

ベンケイが顔の近くまでカメラを引き寄せましたが,丈夫なカメラなので全然大丈夫でした。
けっきょく,この後も,ベンケイのやる気は戻ってこなかったので,おしまいにしました。

一方,シロテテナガザルの方はというと,
シロマティーには,かなり簡単な問題を出してみました。


ポチポチと始めましたが,すぐに飽きてしまったようです。

シロマティーは,少しでもやってくれたらOKとするかな。

次はいつできるかわかりませんが,どちらも思ったよりはブランクを感じさせない様子で一安心でした。


田中正之