生き物・学び・研究センターブログ

2018年8月29日(水)国際霊長類学会でケニアに行ってきました

2018年8月19~25日に国際霊長類学会に参加するために,ケニアの首都ナイロビに行ってきました。

アフリカの中でもナイロビはとっても都会!高層ビルが立ち並びます。

 今回の会場は国連ナイロビオフィス。

しっかりとした警備のため,出国前から敷地に入るためのIDカードを作成したり,普段の会議よりも少し準備が多かったです。

アフリカでの開催なだけあり,今回の学会はチンパンジーやボノボの行動・生態・保全に関する研究発表がたいへん多くありました。特にボノボに関する研究成果は最近如実に増えてきており,わたしたちヒトの仲間である大型類人猿の様々な種の類似性や違いが明らかになってきてとても興味深い時期です。最新の知見を吸収できて,とても刺激的な日々でした。

学会会場にはグエノンがたくさん現れる。

わたし自身は,Steven Schapiro博士(University of Texas MD Anderson Cancer Center)に誘っていただき,The Science of Primate Behavioral Managementというシンポジウムで発表を行いました。

発表内容は京都市動物園と熊本サンクチュアリのチンパンジーを対象とした行動観察から,ベッド作りの発達プロセスをあきらかにしたものです。ニイニたちも登場します。聞いていただいた方から様々なフィードバックを得ることができました。

 

また,帰りがけにはナイロビ国立公園でマサイキリンやグラントシマウマなどの野生動物を観察したり…

  都会の中にある国立公園なので,背景には高層ビルが立ち並ぶ。

ケニアで発掘された古人類の標本がたくさん集められた博物館で,様々な標本を観察することができました。今後につながるたくさんのことを勉強できたケニア滞在でした。

国立博物館の様子

 

山梨 裕美(生き物・学び・研究センター)