生き物・学び・研究センターブログ
2017年11月17日(金)AZEC2017に参加・発表してきました(その1)
先日,11月9日(木)~11月11日(土)に
台湾の屏東市,国立屏東大学で開催された
アジア動物園教育担当者会議(AZEC2017)に参加し,京都市動物園の活動も発表もしてきました。(注:英語のページです)
会場の屏東大学の門。
屏東市は,台湾南部の都市,高雄から東に電車で20分ちょっとの距離にあります。
今回のAZECは,アジア科学教育国際会議も合同で行われ,ひじょうに賑々しく行われました。
オープニング・セレモニーでは,会議の主催校である屏東大学の先生の他,台北動物園長や招待講演者であるオーストラリアのヴィクトリア動物園の方々が並んで記念撮影。
京都市動物園からは,生き物・学び・研究センターの田中が
2日目のミニトークセッションにて
“Exhibition of Primate Intelligence at the Kyoto City Zoo.”
(京都市動物園における霊長類の知性の展示)と題して発表をおこないました。
動物園で取り組んでいる,チンパンジー,ゴリラ,テナガザルとマンドリルの「お勉強」の展示の意義についてお話ししました。
この他に,ポスター発表として,
“Preliminary evaluation of unedited animal observation video for social education in zoos.”(動物園における社会教育としての無編集の動物観察ビデオの予備的評価)
京都高度技術研究所の吉田信明さん,京都大学総合博物館の塩瀬隆之さんらとの共同研究です。
“The Sense of Wonder: Animal Awareness Summer Educational Program for Children.”(“センス・オブ・ワンダー”:サマースクール「動物飼育体験」における発見を促すプログラム)
動物園の「サマースクール」での研究成果発表です。
会議は朝から夜までびっしりのスケジュールで,たいへんだったものの,発表を聞いて,「先進国」のオーストラリアだけでなく,アジア各国での科学教育,環境教育のために動物園や水族館が重要な役割を果たしていることがわかりました。日本の動物園も頑張らなければ,という思いを新たにしたのでした。
会議の抄録集は,AZECのウェブページで公開されていますので,興味のある方は下記のページからご覧いただけます。
AZEC2017の抄録集はこちら
私にとっては初めての台湾なので,せっかくの機会を利用して,会議の前後で台北動物園と高雄の壽山動物園も訪ねてきました。そちらの記事は,また次の機会にお話しします。
田中正之