生き物・学び・研究センターブログ
2017年8月8日(火)ラオス生物多様性会議に参加してきました!~ラオス国立大学での会議~
2017年7月27日から29日までラオス国立大学でおこなわれた『第一回ラオス生物多様性会議』に参加してきました。
こちらの会議に参加したのは,6月28日から7月2日まで動物園にラオスからゲストがやってきたことがきっかけでした。
彼らが日本滞在中に今後の調査の可能性について話し合ったところ,ラオス国立大学のチッターナ・ポンピラさんから今回の会議へのお誘いを受けました。
そこから急な展開で,ラオス渡航が決まり…7月26日から8月1日まで初めてのラオスに行ってきました!
雨期で水量の多いメコン川。向こう側はタイです。
ラオスはゾウだけでなく、京都市動物園にいるピグミースローロリスやアカゲザル、シロテテナガザルの野生生息地でもあります。
会場となったラオス国立大学の森林科学部。緑がいっぱいです。
会議の参加者はほとんどがラオス国内の研究者・学生やWWFやWCSなどの保全団体に関連する人たちで,外国人は私を含めて4名だけいました。
ドゥクモンキー・テナガザルなどの霊長類やコウモリの研究者,植物やキノコの研究者,地元の人たちの保全への理解を促す取組をおこなっている人など数はそれほど多くないながらも多様な人たちが参加していました。ラオス国内の生物多様性にかかわる最前線を知ることができました。たとえばWWF-Laosの所長のBouasavanh氏からはラオス国内の野生ゾウの数がどんどん減っている状況が報告されました。京都市動物園にいるゾウの故郷であるサイニャブリ県のナンプーイ自然保護区では1996年には350頭いたゾウが今では70にも満たないのではないかという推定がされていました。
わたしは京都市動物園の紹介と今後のラオスとの共同プロジェクトの可能性についての発表をおこないました。
こちらはその後の質疑応答の時間。気候の全く異なる日本でゾウはどうしているのか?などなどたくさん質問を受けました。
英語を話せる人たちは限りがある中で,四苦八苦しつつも,ラオス国内の状況や研究者のことを知ることができてとても有意義でした。
続く
山梨 裕美