生き物・学び・研究センターブログ
2016年12月11日(日)実のなる木 弐拾弐と弐拾参
今回は2種類を比較しながら紹介します。
まずは「実」
いかがですか?あなたなら違いをどう表現しますか?
そして「葉」
差に気づきましたか?
最後は「樹皮」
これは,明確な差を見出せない。
以上3点の比較をしてきましたが,何と何か分かりましたか?
各パーツ上段は中国原産の「トウネズミモチ」,下段は国産の「ネズミモチ」になります。
それでは,並べてみていきましょう。
左は楕円形をしている「ネズミモチ」,右は球形に近い「トウネズミモチ」
葉裏を光に透かして比較すると,左は葉脈の側脈が見えない「ネズミモチ」,右は葉脈の主脈も側脈も透けて見える「トウネズミモチ」
樹皮では明確な差はなく,ともに「ネズミの糞に似た実をつけること」と「モチノキの樹皮に似ている」ところから「ネズミモチ」とよばれています。
ただし,樹高については,「ネズミモチ」の方が低く,「トウネズミモチ」の方が高いという差があります。
なお,「トウネズミモチ」を動物の餌として利用していますが,急速に日本各地に広がりだしているため,環境省が要注意外来生物に指定しています。動物だけでなく,植物についても,いろいろと考えていく必要があると感じています。
【ネズミモチ】
目:シソ
科:モクセイ
属:イボタノキ
学名:Ligustrum japonicum
英名: Japanese privet
備考:常緑小高木
【トウネズミモチ】
目:シソ
科:モクセイ
属:イボタノキ
学名:Ligustrum lucidum
英名:Glossy privet
備考:常緑高木
生き物・学び・研究センター 和田