生き物・学び・研究センターブログ

2016年5月4日(水)サル舎の面々(勉強部屋百景27)

京都市動物園には,チンパンジーとゴリラの他にも「お勉強」に。
参加している動物がいます。

その一人が彼。
シロテテナガザルのシロマティーです。

実は,「お勉強」参加者の中でいちばん長く参加してくれているのが。
このシロマティーなのです。
2008年からの参加なので,今年で丸8年になります。
その甲斐もあって,1~9までの数字の順序がだいたいわかります。

だいたい,というのは正解率で70%前後ということ。
9を加えた問題を勉強し始めてから3年たって,ようやくここまで来ましたが,
もう少しだけ,成績が伸びてくれることを期待して,続けています。

しかし,シロマティーは御年33歳。けっして若くありません。
勉強も長く続かず,飽きてしまって,上の写真のように休憩していることも多いので,子どものチンパンジー(ニイニ)やゴリラ(ゲンタロウ)のような伸びは期待できません。
それでもやる気を失っていないので,彼にやる気があるうちは,付き合っていこうと思います。

テナガザルの向かいにいるのがマンドリルです。
今は,もっぱらオスのベンケイ(10歳)が勉強しています。

熱心に取り組んでいて,勉強を始めて3年目ですが,1~6までの順番を覚える勉強を続けています。

ただし,熱心すぎて,一緒にいるメスのオネさんや,子どものサマンサに席を譲ろうとしません。いつまでも,彼が居座ってしまって,他の子が勉強するチャンスができません。

最近は,子どものサマンサが隙をみてごほうびをもらおうと寄ってきては,
ベンケイに追い払われるという姿がよく見られるようになりました。
サマンサも1歳4か月になって動きが素早くなり,簡単にはベンケイにつかまらないようになりました。
ベンケイもときどきうっとうしそうに追い払おうとしますが,サマンサも負けずに寄ってくる,ということが繰り返されています。
さて,これからどうなっていくでしょうか。こちらも楽しみです。


田中正之