生き物・学び・研究センターブログ
2011年7月11日(月)継続は力なり!
勉強中のチンパンジー、コイコさん(左)です。右は順番待ちのスズミ。
こちらはシロテテナガザルのシロマティーです。
二人は、最近、相次いで1-2-3-4-5-6の6つの数字の順序を覚えました。
シロマティーが数字の順番を勉強し始めたのは2008年の10月。
コイコが勉強を始めたのは2009年の4月です。
1-2-3-4-5までの数字の順番を覚えた後、6を加えた問題を勉強し始めたのが、
シロマティーは2010年の8月から
コイコが2010年の10月から
でした。
コイコと一緒に勉強を始めたタカシは、1から10までの数字の順番も覚えてしまいました。
二人よりずっと後から始めたマンドリルの子どもたち(マンマルとランマン)は、ずっと前に6までの順番を覚えました。ランマンは今、1から8までの順番を覚える勉強をしています。今年に入ってから勉強をはじめた末っ子のロマンも、もう3までの順番を覚えました。二人をじきに追い抜いていくでしょう。
コイコは33歳。シロマティーも28歳になりました。
コイコとシロマティーは、二人ともけっして若いと言える歳ではありません。
一般的に、歳をとるほど新しいことを覚えるのが苦手になっていきます。
(私たち人間も同じですね)
正直に言って、「もう歳だし、いくらやってもだめなのかな。」と思ったことが何度かありました。
しかし、二人とも、やる気だけは失わずに勉強に取り組んでくれていたので、彼らのやる気があるうちはつき合おうと思って問題を与え続けてきました。
彼らのやる気は衰えませんでした。いつでもわれ先にと勉強にとりくんできました。
そして、ふたりとも半年以上もかかりましたが、ひとつ数えられる数字を増やすことができました。
「継続は力なり」
彼らからこの言葉をあらためて教えられました。
さて、この先彼らはどこまで勉強を続けてくれるでしょうか。
気を長くもちながら、つき合っていきたいと思います。
若いチンパンジーを押しのけて勉強するコイコ(左から2番目)
右で問題を解いているのはタカシ。
さっそく7までの勉強を始めたシロマティー
田中正之