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2024年4月13日(土)少しずつ改善しています

以前からインスタグラムでも投稿していますが、ホンシュウジカのチョイとマチにはオーバーグルーミングと言って、必要以上にグルーミングをしてしまい、体の一部の毛が切れて短くなってしまうという問題があります。

約2年前にシカの担当になった時から、餌の量や与え方、使用できるスペースを広げるなどの工夫でオーバーグルーミングが少しでも改善することを目指してきました。

時間をかけて餌を食べてもらうために作った竹筒フィーダー。

竹筒を転がしながら中に入っている大豆を小さな穴から出して食べます。

手に入るときにできるだけ地面に撒くようにしている枝葉や落ち葉。

ここに餌をまくと、枝葉や落ち葉にまぎれた餌を探して食べるので時間がかかります。

シカ舎の隣にいたオナガゴーラルのホンホンが2年前の秋に亡くなった後には、ホンホンのいたスペースをシカたちに開放してより広い場所を使えるようにしてきました。

その結果、2頭の見た目にも少しずつ変化が見られています。

2年間の変化を同じ時期の写真で比べてみました。

まずはチョイ。

2022年4月  2023年4月  2024年4月

毛が短くなっている部分を赤で囲ってみると、下のようになります。

2022年4月   2023年4月  2024年4月

続いてマチ。

2022年4月   2023年4月  2024年4月

マークを入れると…

2022年4月   2023年4月  2024年4月

少しずつ短くなっている毛の範囲が狭くなってきているのがわかるでしょうか。特に今年は毛の短い範囲がかなり狭くなったように思います。

その年の気候によって同じ時期でも換毛の状態が変わるため、全く同じ状態での比較は難しいのですが、地道にやってきたことの効果が少しでも目に見えるのは、担当者としてはとても嬉しいことです。

これからもチョイとマチの様子を観察しながら、対策を続けていきたいと思います。

ホンシュウジカ担当 安井