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2024年2月7日(水)ご寄付ありがとうございます【錦絵】

 昨年10月、中村健兒 京都大学名誉教授 のご遺族から、教授が生前所蔵され、教授室にも飾られていた錦絵「中天竺馬爾加國舶来 大象之図」をご寄付いただきました。ありがとうございます。

 描かれているのは1862年にマラッカから横浜港に到着し、両国の見世物小屋にやってきたゾウで、絵師は一龍齋芳豊(歌川芳豊)です。
 ちなみに、ゾウが日本に初めてやって来たのは1408年(若狭)、江戸を中心にゾウブームが巻き起こったのは長崎から江戸まで74日間旅した記録が残されている1728年。その道中、京都で中御門天皇に拝謁するため広南従四位白象(こうなんじゅしいはくぞう)という官位を与えられています。

 アジアゾウの特徴がとらえられており、先のブームから134年を経て、再び江戸を賑わせた時代の雰囲気や当時のゾウに対する見方を感じていただける作品だと思います。

 図書館カフェ2Fで展示しておりますので、ご来園の際はぜひお立ち寄りください。

副園長 和田