飼育員ブログブログ
2023年12月4日(月)カバの犬歯を削っています
カバは鋭い牙(犬歯)を持っており、オスはこの犬歯を縄張り争いや闘争に用い、メスも地面の草を食べる時などに犬歯を用います。
この犬歯には神経がなく一生伸び続けます。
(ツグミの口の中)
野生では、地面の草を食べることや闘争などによって犬歯が少しずつ削られ、鋭く尖っているそうです。
(南アフリカの野生のカバの歯:この写真は先日、実際に南アフリカに行って野生のカバを見た先輩飼育員さんにいただきました!貴重な写真をありがとうございます!犬歯が尖っているのかについてはこの写真からだと判断が難しいですが、自然と削られているからか、思っていたよりも短い犬歯で驚きました。)
ツグミの犬歯は、伸びてくると口内や体を傷つけてしまう可能性があるので定期的に削られており、犬歯削りはAmazonほしい物リストのご寄付でいただいたやすりを用いてペレットをあげながら行っています。
担当者の存在に気づくと、ごはんアピールをしに自ら近づいてきて大きく口を開けてくれるので、口の中を傷つけないように気をつけながら犬歯を削ります。
(右の犬歯を削っている様子)
日々少しずつ削っていることでツグミの口内の健康を維持しています。
ツグミの健康に欠かせないやすりをご寄付いただきありがとうございました。
またツグミは、左の犬歯が2019年10月14日に柵に挟んだ影響で外側に曲がってしまいましたが、健康に過ごしているのでご安心ください。
(口を閉じても飛び出してしまう左の犬歯)
少し話が変わりますが、この立派な犬歯を象牙の代替品として利用するために多くの野生のカバが密猟されることが、野生のカバの減少のひとつの原因となっているということも、この機会に知っていただけると嬉しいです。
カバ担当 竹内