飼育員ブログブログ

2023年11月7日(火)【お知らせ】カブトの去勢手術を行いました。

昨年、当園で生まれたキリンのカブトについて、
皆さんにお知らせがあります。

昨日(11月6日)、カブトの去勢手術を行いました。

(麻酔前のカブト)

これは、当園でカブトを継続的に飼育するための処置です。

(麻酔をかけ、柵越しに保定されるカブト)

大人のオス同士は闘争の恐れが大きいため、
オスの飼育には難しさが伴います。
今後、このまま去勢を行わず、カブトを飼育し続けた場合に、
血縁のあるメスのメイ、ユラとは同居させることが出来ず、
また、オスのイブキとも闘争の危険があるため、
適切な飼育空間を確保することが出来ません。

そのため、カブトを現在のメスの群れで飼育するため、
今回の処置を決断しました。


(麻酔をかけ、手術の準備中)

他の動物園に飼育スペースがあり、
移動のリスクが少ない若いうちに、
ほかの飼育施設に移動することができるのであれば、
こういったことは必要ありません。

しかし、現在、日本国内の動物園には
多くのキリンが飼育されています。
その中には、繁殖に参加できないオスも複数飼育されています。
カブトについても行き先を探したのですが、
飼育できる動物園は見つかりませんでした。


(手術中)

動物園では、遺伝的な関係性や飼育環境を考慮して、繁殖を計画します。
しかし、時にオスの去勢など選択をせざるをえないこともあります。
こうしたことは、動物園の職員にとっても難しい判断です。

現在の6頭でどう福祉に配慮した生活環境を維持していくか、
引き続き検討しながら、
飼育を行っていきたいと思っております。


(術後のカブト)

これからもカブトの成長を見守ってください。
来園者の皆さんには、ご心配をおかけします。
よろしくおねがいします。

キリン飼育担当、担当獣医 一同