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2023年8月11日(金)アカゲザル 第1位メスの交代

 サルの群れというと「ボスザル」がいると思われますが、アカゲザルの群れには「ボスザル」は存在しません。オスとメスにそれぞれ順位が決まっていて、一番順位の高いオスを「第1位オス」、メスを「第1位メス」と呼んでいます。

京都市動物園のアカゲザルの群れの「第1位メス」はツボネ(1998/6/7生)でした。
ツボネが5歳のころ、当時「第1位メス」だった母親のアオイ(1993/5/12生~2018/10/16死亡)10歳からその座を奪い、以来約20年間「第1位メス」との座にいました。ところが、今年の4月頃から第2位メスのヨコ(2006/4/29生)17歳との闘争がみられるようになり、6月末の闘争でとうとうヨコに「第1位メス」の座を奪われてしまいました。
それからしばらくの間、小さな闘争が続きましたが最近ようやく群れも落着いてきました。

現在、ツボネは11頭のメスの中で真ん中あたりの順位まで下がってしまいました。以前はツボネの前では餌をとれなかったメスがツボネの餌を取りに来て、ツボネがそれをじっと見ているというような事がみられるようになり、群れ社会の厳しい一面を感じています。「第1位メス」になったヨコはまだツボネの事が気になるようで、特にエサの時などはツボネの動向を見ており、ツボネがおいしそうな餌を食べていると横取りするという事がよく見られます。

今後も群れの中での順位の変動は見られると思いますが、できるだけ小さな闘争で済むように願うばかりです。

                               アカゲザル担当  山 下

 左 緊張した顔のツボネ  右 じっと見つめるヨコ