飼育員ブログブログ
2023年5月20日(土)【野鳥舎】ムッシュ、お疲れ様
以前からブログにて、体調が良くないことをご報告していた、
クロエリセイタカシギのムッシュ(オス・推定23歳以上)。
(これまでのブログ記事:Part1・Part2)
2023年5月18日に、死亡が確認されました。
5月16日から体調が悪化し、足を折って座る時間も非常に長く、
補液投与などの処置を行いましたが、野鳥舎内で最期を迎えることとなりました。
ムッシュは、
2000年に日本鳥類保護連盟から天王寺動物園へ移動し、
2005年に天王寺動物園から京都市動物園にやって来ました。
出生日は不明ですが、移動歴から少なく見積もっても現在の推定年齢は23歳。
数年前から、歩いたり立ったりする際は足を真っ直ぐ伸ばせない状態でした。
昨年度は、クロエリセイタカシギのマダム(メス・当時23歳)に先立たれながらも、
野鳥舎内のどの個体よりも積極的にミルワームを食べ、年齢を感じさせない一面もありました。
しかし、昨年度末から跛行(正常に歩くことができない)が見られ、
やがて足先が壊死(組織や細胞が死ぬこと)してしまいました。
様々な処置を行いましたが、壊死の進行を止めることは難しく、
最終的には両足の指全体にまで広がってしまいました。
翼を下ろしてバランスを取りながら立つ様子もありましたが、
5月15日あたりからは踵(かかと)をついて座るようになりました。
踵部分に新たな腫れが出ないようガーゼを当てるなど、
今後の処置方法を検討していましたが、体調が悪化し、死亡しました。
最後まで様々な処置を受けてくれたムッシュ。
ありがとう。お疲れ様でした。
野鳥舎担当 星野