飼育員ブログブログ
2023年3月19日(日)獣医室だより199 ヤブイヌの健康診断と麻酔
おおよそ4年前、このブログを始めてすぐのころ、ヤブイヌの健康診断について書かせていただきました。
当時5頭いたヤブイヌも、他園への移動や死亡により、現在はデンマル1頭となりました。
ヤブイヌの健康診断の際に、毎回懸念事項になっていたのが、麻酔の方法。
これまで注射麻酔を行っていたのですが、注射のために網で捕獲すると、毎回網を食い破ろうとしたり、麻酔がかかるまで収容する金属ケージをかじったりしていました。
顔や口の中に傷を負うこともあったため、今回手法を改め、ボックス麻酔を行うことにしました。
ボックス麻酔とは、動物の入ったケージごと袋で包んで、その袋を吸入麻酔で満たす方法です。
今回、ご寄付でいただいたキャリ―を使い、飼育担当者が、キャリーに入るようデンマルのトレーニングを行いました。
トレーニングが順調に進み、デンマルが入った状態で扉を閉めることが出来るようになったため、今年は早めに健康診断を行うことにしました。
キャリーごと麻酔をかけているところです。
麻酔が完全にかかったかの判断がやや難しかったですが、最終的には無事検診を終えることが出来ました。
4年前から行っていた検査に加え、眼科検診や歯垢の除去等も行うようにしています。
高齢となり肝機能に衰えが出てきたデンマルですが、昨年から大きな変化はありませんでした。
出来るだけ快適に過ごしてくれるよう、サポートしていきたいと考えています。
土佐